井戸水活用システム
Effective use of resources
眠っている自社の
資源を有効に活用
井戸水活用システムとは、自社の敷地内に井戸を採掘し、その井戸水を高度な濾過技術で高品質な水として供給、ビジネスに活用していただくというシステムです。
企業における水道も、通常はご家庭同様に、行政が整備している上下水道を契約し、その使用量に応じて毎月費用を支払っているケースが多いと思います。
一方、もし自社の敷地内から井戸水を引くことができれば、基本的にその水源は自社の資源であり、無料で使用できるのものです。
そのため、水の使用量が多い業種はもちろん、井戸水は水温が一定であるため、温度調節が必要な水を取り扱う事業所においても、井戸水を活用するメリットは大きいと言えます。
しかし、実際にご自分たちで井戸水を引こうと思ったら、まず水源があるかどうかを調査し、地下深くまで井戸を掘削。さらに、水の用途に合わせた安全性の高い濾過システムを探して導入するなど、数百万円規模の初期投資が必要とされています。しかも、せっかく大金をかけて仕組みを構築しても、井戸が枯れると掘り直さなければならなかったり、濾過システムをメンテナンスしたり、故障すれば修理が必要になるなど、追加費用が発生するリスクは避けられません。 ですから、一企業が設備投資として取り組むにはハードルが高く、その結果、なかなか自社で井戸水の活用を実現できる企業があまりないというのが現状です。
このような問題点を解消し、初期費用なしで安心・安全に水のコストを削減できるサービスが、弊社の「井戸水活用システム」なのです。
井戸水活用システムの特徴
水道代 コスト削減
井戸水を使用するため、上水道料金が大幅に削減できます。
水質の向上
高度な膜ろ過装置の採用で、水道水よりも高品質な水がご提供できます。
緊急時の二次水源の確保
上水道が断水、取水制限時にも影響を受けず、水量の確保ができます。
この井戸水活用システムは、水都環境サービスが、水処理の専門技術と歴史を持つアクアテクノシステム株式会社とタッグを組んでご提供しております。
使用する水処理装置には、独自のノウハウによって確立された高度な膜処理を用いて、有害物質や細菌類、ウィルスなどを確実に除去、純度の高い水の供給を実現いたしました。
水質は、利用目的に応じて雑用水から超純水(飲料水)まで、企業ごとにカスタマイズ設計が可能。
たとえば実際にあった事例では、「クリーニング業なので軟水にしたい」などの調整から、和菓子工場様の既設井戸(硫化水素臭あり)から採水した井戸水を、デモ機を用いて試験的に処理水を作り、その水で和菓子を作っていただき、商品の安全性に問題がないことを確認したうえで、プラントを導入したというケースもあります。
なお、井戸水活用システムの導入後も、これまでの自治体による水道を解約する必要はありません。
2つの違う仕組みの水源を備えておけば、万が一の災害時や断水・取水制限時にも必要な水を確保することにつながり、BCP(事業継続計画)対策としても非常に有効だと考えられるからです。
導入の流れ
井戸水活用システムの導入をご希望の場合、まずは現地調査を行い、現在の水道の年間使用量などをヒアリングして水道代削減シミュレーションを行います。
プラント(設備)は企業様の休遊地に設置するため、その地下に水脈があるか、適切な広さを確保できるかなどを調査します。
調査結果に基づき、最適なプラントの仕様や資金計画なども含めたご提案を行い、内容とお見積もりにご納得いただけましたら、井戸の掘削を開始いたします。
掘削後、万が一水が出なかった場合には、工事費用は弊社負担として現状復旧をいたしますのでご安心ください。
その後、井戸の水質・水量を確認し、保健所への許可申請を行い、設備導入・運転開始となります。官庁手続きを含め、最短で約4ヵ月で設置完了、運転開始となります。
SERVICE AND PRICE
契約方式と費用
井戸水活用システムのご契約方式は、従量課金のESCO(エスコ)方式と買取方式の2通りあります。
ESCO(エスコ)方式
初期費用0円で、水の使用量に応じたサービス料金を月ごと、または水量ごとにお支払いいただくのがESCO方式です。料金は井戸の水質によって変動しますが、一般的な井戸水質であれば相場は200〜380円/㎥となり、月間の上水道使用金額50万円以上の企業様に大きなメリットがあります。
このご契約方式では、水の安全に欠かせない設備のメンテナンスや修繕、緊急時のトラブル対応などをすべてこちらで責任を持って管理するため、万が一の場合もお客様には一切負担はありません。
水道代が大きく削減されるにもかかわらず、これまでの水道と同様の運用ができるということが画期的で、導入のしやすさから多くのお客様にお選びいただいている方式です。
契約はお客様のご要望に合わせて、5~15年などの期間での契約を選択していただくことができ、その期間内は水量、水質を保証いたします。
この間に井戸がかれた場合は、こちら側が責任を持って井戸の清掃や再掘削を行い、それでも水が出ない場合は、原状復帰して土地をお返しいたします。
ESCO方式のメリット
- 初期投資なし
- スムーズな導入
- 24時間遠隔監視システム
- 定期メンテナンス
- 水量保証
- 水質保証(水道法遵守)
- 保険完備
- 資産計上されない
買取方式
一方、買取方式とは、工事費用をかけて井戸を掘り、水処理装置のプラント(設備)を購入して設置していただく方式です。
最大のメリットは、システムをまるごとお客様の資産として保有ができ、コスト削減の効果が高いこと。
ただし、水の使用量にかかわらず、井戸が枯れてしまったり、水質が変わる可能性は0とは言えません。また、口に入るかもしれない水は、高い安全性を保つために定期メンテナンスも必要で、設備が故障すれば新しいものに買い替えたり、部品の価格が変動してメンテナンス費用が増大するなどのリスクがあります。
ですから、購入後に設置して終わりとはいかず、定期的なメンテナンスや設備の修繕、緊急時のトラブルなどには別途対応する必要があります。
ちなみに、私たちは設備と水質(水道法遵守)・水量(原則、上水道費用との比較メリットと設備投資費用との差額がなくなるまで)保証を含めた有料のメンテナンス契約をご用意しております。
このように導入・運営の総額コストを考慮すると、よほど大量の水が必要な企業にとってはお得な買取方式ですが、そうではない企業にとっては、必ずしもおすすめできる方法ではありません。
買取方式のメリット
- ランニングコストなし
- 資産に計上される
別途有料
- 24時間遠隔監視システム
- 定期メンテナンス
- 水量保証
- 水質保証(水道法遵守)
契約方式の比較
ご契約方式については、お客様の水の使用状況に応じて、より無駄のない、ニーズに合うほうをお選びいただけます。
ESCO方式 | 買取方式 | |
---|---|---|
初期投資 | なし | お客様にて数百万円〜のご用意が必要 |
水使用料金 | 月ごと、水量ごとにサービス料金を支払う | なし |
資産計上 | 計上されない、固定資産税の納付義務なし | 計上される、固定資産税が課せられる |
メンテナンス | 無料、お客様負担なし | 有料、別途申し込みが必要 |
保険費用 | 無料、お客様負担なし | 有料、お客様負担 |
設備修繕、交換費用 | 無料、お客様負担なし | 有料、お客様負担 |
トラブル対応 | お客様の対応不要 | お客様にて対応、または有料にて外注による対応 |
従来より井戸を掘削したり水処理装置のプラントを取り扱う専門業者はあり、井戸水の活用には十分なメリットがあるにもかかわらず、実際はこうした設備の導入を実現できている企業はまだまだ多くありません。
導入が進まない理由は
①初期投資としてまとまった資金が出せない
②管理・運営の手間・コストが負担
③水量と水質に関するリスクが不安
であり、これはつまり、よほど水を大量に使う企業でなければ、 “買取方式”で設備を導入するのが現実的とは言えない状況だからではないでしょうか。
ESCO方式は、上記のデメリットを解決し、水の利用量がそれほど多くないところでも井戸水の活用ができるというところが最も画期的なポイントです。より多くの企業にESCO方式のような導入方法があることを知っていただき、便利にご活用いただければ幸いです。
PLANNING
最適なプランを
ご提案いたします
井戸水活用システムは、お客様の水の利用スタイルに合わせて、プラントの設計から水質、ご契約方式までを柔軟にご提案することが可能です。
もちろん、新しく井戸を掘るケースだけでなく、すでに井戸をお持ちの企業もいらっしゃると思います。
たとえば、井戸水は工場の清掃用にして、飲料水は地方自治体の上水道を使用しているというケースにおいて、井戸水を飲料水化するご提案をしたり、既に井戸水を飲料水化するシステム(プラント施設)を導入されている場合は、メンテナンスなどのコストダウンや、消耗品のコストダウンのご提案もいたします。
水の使用量が多い企業様でも、水質管理や水処理装置のメンテナンスは本業ではないはずです。
水のように、高い安全性が求められてセンシティブな管理が必要な業務は、専門業者にアウトソーシングしてしまうほうが、ずっと効率的かつ生産性が高く、ビジネスのスムーズな発展を支えることになるでしょう。
下記のような企業様はとくに、水道代の削減と災害対策の一環として、このシステムがとても有効にご活用いただけると思います。
こんな企業におすすめ
- 工業、医療、商業施設などで水の使用量が多い事業所
(上水道利用料金が50万円/月以上) - 断水によるビジネスの損害が大きいと予想される事業所
- 化学工場、病院・介護施設、宿泊施設、スポーツクラブ、養殖場、水族館、ショッピングモールなど
次は、このシステムの導入事例を詳しくご紹介いたします。