発電機で家庭用機器を災害時でも動かす!本当に使えるのはどれ?
災害が起こり停電すると、ご家庭でも職場でも「家庭用機器」をどうやって動かし、安全に復旧するまで過ごすのかは、大変重要なポイントになってきます。
特にデジタル時代になった現在、家でも職場でも最新情報を手に入れる方法としてスマートフォンやパソコンを利用することが増えているため、充電できないことは安全安心に過ごしづらくなることを意味しています。
また、スマートフォンやパソコンのバッテリーが消耗し使えなくなると、大切な家族との連絡や、友人知人、会社なら同僚や取引先の方々の安否確認を行うこともできなくなり、お互いに心細い時間を過ごすことになるでしょう。
そこで今回は、こういった状況を想定し、災害時の停電でも家庭用機器を電気が復旧するまで使えるようにする「発電機」について紹介していきたいと思います。
1: 発電機で電気を確保しよう
電気は私たちの暮らしにかかせない資源となっています。
これは、ガス、水道と同じように、安心安全に暮らすためには継続的に利用できないと大変困ったことになるものです。
しかし災害が起こると停電が発生し、大きな被害が出ると2~3日は電気が復旧しないということもあります。
こういった状況が、春や秋なら、気候も温暖なので何とかしのげるかもしれません。
いっぽう、災害が夏や冬、梅雨時期に起こると、快適な気候ではないため
- 体調不良
- 不快感
- イライラ
が発生し、ケガはしていなくても病気になってしまうことも考えられます。特に最近の日本の夏は「酷暑」と呼ばれる状態ですから、停電が続くことで熱中症になってしまうことも考えられます。
こういったことを想定し、復旧するまでの間は避難所で過ごそうと考える方もいらっしゃいますが、避難所でも電力は同じように止まっていますので、自家発電装置で供給されていたとしても電力は不十分な状態であることを理解しておきましょう。
体育館などに避難していると、電力が足りなくなりブレーカーが落ちることもありますので、実際には手元にもっているスマートフォンやパソコン、扇風機などは使えない状態になるかもしれません。
では、私たちはどのようなことをあらかじめやっておけば、災害が発生し電力が止まったときでも、安心安全に、そして健康を維持しながら過ごすことができるのでしょうか。
その方法とは、自分たちが必要な電力を自分たちで作って確保すること。
すなわち家庭から避難場所、事務所から工場など、持ち歩いて移動できる自家発電機を準備しておくことなのです。
2: 災害時でも家庭で使える電気の種類とは
自家発電機を考えるとき、間違ってはいけないのは
- スマートフォン
- パソコン
- 扇風機
こういった家庭用電化製品へ電気を使うのなら「インバーター」と呼ばれる電気をつくる発電機が必要だということです。
電気には種類があります。大きくわけると
- 普通の電気
- 繊細な電気(インバーター)
このようになります。普通の電気は、ライトや工事用具、ポンプなどに活用されています。
対して、精密機器が使われていることの多い家庭用電化製品へは、安定した電気であるインバーターを供給しないと、電化製品の故障の原因になることがあります。
ホームセンターなどで自家発電機が特売されていることもありますが、よく見ると「インバーターではない」発電機であったりします。
農家さんや工事業者さんなら、お仕事で使えますので良い買い物ですが、一般的な家庭用電化製品に使うのなら、購入しても使えない可能性もありますので注意しておきましょう。
3: どんな発電機を選べるのか
インバーター式の自家発電機には、次のような種類があります。
(1)ガソリンを使った発電機
夜店の後ろで「ブーン」とうなり声をあげながら動いているエンジンの小さいものを見たことはありませんか?あれが、ガソリンを使ってエンジンを動かし、電気を発生させている発電機です。
ガソリンがあれば、どこででも発電することができますので便利なアイテムです。
災害が起こっても庭先で動かすことができますので、あると安心できるでしょう。
ガソリンを使った発電機で注意しておきたいことは、次のようなポイントです。
- 災害時にガソリンが買えないかもしれない
- ガソリンを安全に保管するのが面倒
- 小型バイクのエンジンと同じなので、動いているときはうるさい
- 重いので女性が一人で運ぶのは難しい
最近では女性が一人で運べるものや、静音性を高めたものも登場していますが、これはメーカーが判断していることであり、実際に使ってみると
- 女性一人では持ち上げられても移動できない
- 消費者としては十分に騒音である
という事実もありますので、実際に動いている状態を確かめてから、自分の家や職場で問題なく使えるのかを確認しておくといいでしょう。
(2)カセットボンベを使った発電機
ガソリンの代わりにカセットコンロに使うガスボンベで発電するものもあります。
このタイプのよいところは、ガソリンのように保管が難しくないことでしょう。
しかし、
- 災害時に買えないかもしれない
- 小型バイクのエンジンと同じなので、動いているときはうるさい
- 重いので女性が一人で運ぶのは難しい
ここはガソリンを使った発電機と同じです。さらに、気温が低い地域や季節にはガスが燃焼しないため、発電できないこともあります。
一年を通して温暖なところでは使えると思います。
(3)水を使った発電機
水都環境サービスがおすすめしているのが、ガソリンでもなく、ガスでもない、安全安心な「水」を使った発電機です。
発電エネルギーに水を使いますので、そもそも電気を生み出す仕組みが、ガソリンやガスとは違います。
エンジンを動かすのではなく、化学反応によって電気を生み出していますので
- うるさくない(ほぼ音がしません)
- 排気ガスが出ないので室内でも使える
- 災害時に水が手に入らない場合でも「尿」で発電できる
このような仕組みになっていますし、重さも約6kgなので、小さいお米の袋+1kgですから、女性一人でも移動し運べます。
気候に関係なく、近所からのクレームも気にせず使えるのは魅力的だと思います。
「水発電機」について詳しい内容は、こちらからご覧いただけます。
4: 知っておきたい災害時の発電機を選ぶポイント
災害時の発電機選びで大切なポイントは次のようなことです。
- 災害時でも燃料となるものが手に入る
- とにかく静かに発電できる(うるさいとみんなイライラしているのでクレームになりやすいです)
- インバーター発電機である
- 持ち運ぶことができる
- 室内でも使える
- 昼でも夜でも使える
これら5つのポイントを満たしている発電機こそ、ご家庭でも事務所でも準備しておくべき発電機となります。
ちなみに、これらのポイントをすべて満たしている発電機は、現在のところ「水を使った発電機」以外ありません。
5: まとめ
災害が起こった場合、電気が止まると困ります。連絡手段や情報キャッチができなくなるので、不安な状態で過ごすことになり、よりストレスの高い心理状態になってしまうことでしょう。
でも、本当は災害時だからこそ「余裕を持つ」ことが大切です。そして余裕を持つためにも、安全確保の面から考えても自家発電は、デジタル時代に必須のアイテムだと思います。