工場コストダウンは経営に影響!無理なくスムーズに進める方法とは
様々な状況の変化によって経営状態(事業状態)は変化します。そこで経営者の方をはじめとした会社を維持することに責任をお持ちの方なら誰もが「普段からできるだけ利益を最大化しておきたい」と考えられていることでしょう。
そのためには、
- 営業力を今よりもアップする
- 新しい商品を市場へ投入して売上を倍増させる
- これまでとは違ったプロモーションやマーケティングを取り入れる
このような「売上アップ」「集客アップ」にフォーカスし、次にやるべきこととして推し進められているかもしれません。
しかし、ここで注目していただきたいことは、売上アップや集客アップだけが利益を最大化する方法ではないということです。
では、どのような方法があるのかというと、今回ご紹介する「工場のコストダウン」である「経費減少」という方法が存在します。
目次
1: 工場におけるコストダウンの必要性
どうして工場のコストダウンが必要なのでしょうか。それは次の計算式をご覧になっていただけるとわかりやすいと思います。
会社の利益 = 売上 - 原価 - 経費
このような公式が成り立っているからです。
つまり、売上をアップすることは間違いなく会社の利益をアップさせますが、原価や経費をさげることでも会社の利益をアップさせることができるからです。
また、売上をこれまでの1.5倍にしようと考えた場合、かなりいろいろな方策(広告やPRなど)を試してみないと上手くいかないかもしれません。
しかし、経費の削減は、自分たちが普段使っている内容を見直すだけで、簡単に削減され利益アップへの効果を引き出すことができるでしょう。
2: 工場がコストダウンを行う意義
工場がコストダウンを行う意義としては、次のようなポイントがあります。このような意義を工場関係者へ最初に伝えておかないと、自分たちだけが「損している」という印象を抱いてしまい、現場と協力してコストダウンを進めていくことが難しくなります。
(1)価格の引き下げ
すべての会社や工場で効果的とは言えません。しかし一般消費者の視点から考えてみると、同じ商品があれば「価格が低い方を選ぶ」というのが基本的な行動です。
そして価格を下げることができれば、消費者の注目度もアップし選ばれる商品になりやすく、結果的に売上も伸びるということにつながります。
より自分たちが自信を持って作り、市場へ出したものが選べて売れる可能性が高くなるのは、大きな意義のあることだと言えるでしょう。
(2)重要な商品への注力
コストダウンを意識することで、感覚ではなく数字を見ることが増えていきます。そうすると、本当に売れているものか、実は売れにくい商品なのかがわかってきます。
このような結果を踏まえることで、売れない商品へ行っている作業や管理を停止し、より売れている商品へ注力することができるでしょう。
必要のないものを作る時間や費用を削減することで、今市場が求めているものへ時間と費用を投入することができます。結果としてあなたの会社の利益はアップするはずです。
(3)差別化
コストダウンを意識して実行すると、自分たちには不要なことも見えてきます。これまでは闇雲にライバル会社と同じことをやっていたかもしれません。
しかしコストダウンを始めることで、先ほどのように「数字」を見る癖がつくと、本当に必要な商品やサービスだけにフォーカスするようになります。
そうすると、自然と自分たちのポジションも明確になり、商品への改良も自分たちのポジションに合わせたものに変化します。
これは視点を変えると「独自のポジション」の発展であり、ライバルとの差別化に成功した瞬間とも言えます。
同じコストを使うとしても、意味のある部分にコストを使うことで、会社にとって大切な利益に影響を与えることができるでしょう。
3: 工場がコストダウンしてもいいこと良くないこと
では、どういったことを行うとコストダウンできるのでしょうか。
ここで知っておいていただきたいことは、コストダウンを行う費用を間違えると、上手くいかないことがあるという事実です。
(1)コストダウンを考えること
- 光熱費(電気代やガス代、水道代)
- 通信費
- 運搬費
- 消耗品費
こういった部分は、コストダウンを積極的に行う費用です。
(2)コストダウンをしない方が良いこと
- 税金(脱税になってしまいます)
- 人件費(優秀な人が出て行きます)
- 研究開発費(企業の骨の部分です)
こういった部分、確かに利益に影響する部分ですが、ここを減らすと人間関係をはじめとした会社運営に大きなマイナスの影響を与える原因にもなりかねません。
最終的にはコストダウンが必要になるかもしれませんが、行うとしても少しずつ進めていくのが理想的な方法と言えるでしょう。
4: 工場のコストダウンアイデア
(1)電気・ガスとネットの関係
会社でインターネットを使っているところがほとんどです。そして、電気も必ず使っています。
ここがポイントです。
電気やガスの自由化がスタートしたことで、電気やガスとインターネットの使用料をセットで申し込むと、割安になることが増えています。
また、電気とガスのセット割引もありますので、こういうお得な方法を検討してみると良いでしょう。
電気やガスは毎日のことなので、少しの割引でも年間で考えると、比較的大きな経費になってきます。
(2)水道と井戸水
工場では水を使うことが多いです。
そこで注目いただきたいのが、工場の水を「井戸水」から汲み上げて使うという方法です。
- 自家水道
- 地下水システム
- 井戸水システム
いろいろな呼び方もありますが、共通していることは自分たちの工場で地下水を汲み上げて工場用水として利用することで、これまでの水道代をコストダウンできるということです。
例えば、私たち水都環境サービスでご用意しています「井戸水活用システム」であれば、導入へのイニシャルコストが必要なくスタートすることができます。
地下水の調査や汲み上げる設備の費用なども無料で行えますので、導入に迷うリスクはありません。
井戸水活用システムについての詳しい案内は「こちら」にご用意させていただいておりますので、ご興味あればご覧ください。
(3)設備のリニューアル
「まだ動いているからもったいない」というお気持ちはわかりますが、設備によってはリニューアルすることでエネルギー消費量が下がり、結果的に電気代やガス代が安くなることもあります。
今お使いの機械や設備を新しくした場合、どのような省エネ機能が働き、月間どれくらいの費用が安くなるのかを見積もってみてください。
5: 工場のコストダウンをスムーズに進める方法
コストダウンをスムーズに進めるには、次のステップが役立つでしょう。
STEP1:コストを数字で確かめる
それぞれの経費におけるコストを「数字」で確かめましょう。「あの部署は経費がかかっていそうだ」という感覚ではなく、数字という事実が必要です。
STEP2:目標を決める
数字によってコストがわかれば、その中から削減する目標を決めます。
目標が決まっていないと、どのコストを下げるのかがわかりませんので、どういう努力をすれば良いのかも見えてきません。
結果が見えていない活動は、現場レベルでは「無いのと同じ」です。
STEP3:分析しよう
どうしてコストが増えているのかを分析しましょう。
この分析を間違えると、ただの嫌がらせにもなりかねません。
また、増えている理由だけではなく、同時に「どうすれば最適化できるのか」という意見も分析によって導き出しておく必要があります。
「いいからコストを下げろ!」というだけなら、小学生でも言えます。どのようにすればいいのか、どうすることが可能なのかまでしっかりと分析しておきましょう。
STEP4:アプローチ方法
どのようにコストダウンを進めるのか、アプローチ方法を検討します。ここで大切なのは現実的なアプローチ方法を考えることです。
人がいないのに生産量を5倍にしよう、こんなアプローチは現実的ではありません。
STEP5:具体的な期限と結果を決める
いつまでに、どこまでコストダウンできれば成功なのかを明確にしておきましょう。
ここが決まっていないばかりに、成果を感じられないままコストダウンに失敗する会社さんも多いものです。
6: まとめ
工場のコストダウンは、どのような目的で何を削減するのか、明確に決めて進めることが大切です。
誰かの勘や、どこかの部署のあいまいな話ではなく、数字という事実から見つめて進めることが大切です。
今の時代、会社にはコンピューターが導入され、エクセルで簡単に集計して結果を得ることができます。
事実を元に工場のコストダウンを進めましょう。